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マイク・ロイコも もういない

マイク・ロイコが亡くなり、もう何年が過ぎたでしょう。
…7年です。知っていながら書き出し用に“問いかけ体”風にしてみました。
はじめから時代遅れの年寄りの語り口で、淡々と笑わせてくれたマイクおじさん。わたしはあなたのように年をとりたかった。もう実現できないほど人生の残り時間は使ってしまいましたが。


マイク・ロイコ(Mike Royko)はアメリカでは(特にシカゴでは!)有名な新聞コラムニストですが、日本では一部のコラム好きを除きあまり知られることなく他界されました。


平明でヒューモアに溢れた文章が楽しく、「週遅れ」のトリビューン日曜版に――当時ボーダレスだなんだと喧騒かまびすしい世相でしたが、実情はそんなモンでした、先週の新聞なんぞコラムのほか何の役にたつ箇所があるというのでしょう?――必ず目をとおしていたものです。


ロイコにしてみれば日本に読者が居ようが居まいがどうでもよかったことでしょうし、仮に日本に読者が居ると知ったところで
「日本でもわたしのコラムが読めるそうだ。
 日本人にシカゴ・トリビューンを読む時間の余裕があったとは驚きだ。
 いまや日本人がシカゴの市議会収賄ゴシップに関心を示す時代なのである。」
ほどのネタとして、どこかに挿入されるていどでしょう。


このページを読んだかたでマイクおじさんをしらないかたのために、少しだけサワリをば。いずれまた引用することもあるやもしれませんが。私家版意訳です。
 いまやたくさんの人が、だれかしらの名前をジーンズにつけることがきわめて重要なことだと考えている。
 わざわざ犠牲をはらい、ズボンの尻に目をやった人すべてに、カルヴァン・クラインやグロリア・ヴァンダービルド、ダイアン・フォン・ファーステンバーグ、ビル・プラス、ボンジュール、あるいはサスーンだかなんだかいう男のジーンズを瞬時に知らしめたいと思っているのだ。

 これまでわたしは、尻に垢の他人の名のついたズボンをはいたことは一度もない。そういう尻のたしなみ教育は教わらなかったからだ。表になにかラベルがついているものを身につけたという記憶はほとんどないのだ――靴を除けば。その靴は一時期「ドクター・ショールの靴」という名で流行したもので、ゴム底に「加硫加工処理・防油性」と押印してあった。

 そうそう、そうだった。飲み屋の店名入りのソフトボール・ユニフォームを着たことはあった。だがこれはファッションに妥協したというよりも、このユニフォーム代を出してくれたうえに、常日頃もちょいちょい客に酒を振舞ってくれる飲み屋のおやじの顔を立てた服であることを、言い添えておいたほうがよいだろう。

 だがデザイナージーンズの場合、尻にカルヴァン・クラインの名前をつけるだけのことに、人びとは嬉々として割増料金を払うのだ。言い方を代えれば、わざわざ広告掲載料を支払い、カルヴァン・クラインやサスーンといった奇人の宣伝をしている。しかも自分の尻を媒体に使ってまでも、だ。

 なぜ尻にデザイナー名なんかつけたがるのか。あるとき私は若い女性に尋ねたことがある。彼女の返事はこうだ。
「たとえばリーヴァイス・シックのジーンズだって、いいことはいいの。
 値段だってずっと安いし、デザインだって申し分ないし。
 でも、パーティで誰かが私の後ろを見たとき“リーバイス・シック”って書いてあるのに気づいたら、やっぱり恥ずかしいもん。」
そりゃ、そうだろう。尻にリーヴァイス・シックなんて書いてあったら、私だって恥ずかしい。
(Sez Who? Sez Me 1982)


流行をクサすなら、これぐらいのネタを放り込んだ文章をしたためたいものです。


マイクおじさんの本は、数冊のダイジェスト版ならまだ入手可能なようです。よろしければ。
Sez Who? Sez Me
For the Love of Mike: More of the Best of Mike Royko
One More Time: The Best of Mike Royko
Boss: Richard J. Daley of Chicago
Like I Was Sayin'...
Dr. Kookie, You're Right!
2004.06.26初出
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