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わても勤めの身 熊野のカラスを3000殺し ゆっくり朝寝がしてみたい

今年も高津(こうづ)神社ではにぎやかに夏祭り。この神社、毎月「なんやら祭」をやっており賑やかといえば賑やか、騒々しいといえば相当騒々しい。周辺近隣界隈に親しまれる古くからある神社です。拙宅のごくごく近所の神社なんでございます。

今日び大きな祭りはたいてい観光資源化してしまっていることが多いのですが、文枝師匠いわく
(今の祭りは)自分とは関係のないよその土地の祭りを泊りがけで見物に行ってるわけですな。
「あそこへ行って、こういう祭りを見物しよう」 というのが今の祭りですけど、われわれの時代には「自分とこの祭り」という考えで楽しんでました。
祭りは参加するもんやと思うんですよ。
その中にとけこむ楽しさがあるんやないでしょうか。(『あんけら荘夜話』
の余韻色濃く残る、市街地の夏祭りのひとつです。
桂文枝その文枝師匠、今年も恒例高津落語会で、話芸披露いただけました。
今年は『三枚起請』。
もうこれが見納めかも、もうこれで最後かもと思いながら、盆正月の年2回ほど聞き通い早数年になりましょうか。
「鳴り物の小文枝」で名を馳せたかつてを思えば、語り中心のずいぶんおだやかな話芸ではございましたが、そんなこたぁ大した問題じゃあない、近所の夏祭りの座敷に毎年文枝が来てくれる!聞ける!というのは、大阪住まいの特権です。近所のスーパーのアトラクションに仮面ライダーブレイドが来るがごとく、文枝が演じてくれるなんて。
なるほど大阪笑芸の弛まぬ活気は、こういう身近なトコロで肥えた芸に直に触れ続けることができ、それがごくごくあたり前な風土の賜物かと得心した次第です。「いくらオペラを勉強してもネイティブに叶わない」とボヤいた知人オペラ留学生の物言いも、さもあらん。


前座は笑福亭たま『船徳』、二ツ目は桂つく枝『青菜』。ご両人とも夏の風物を加味し涼しげな話を選っていただき、このクソ暑い夏の夕暮れに良き涼味をもたらしておられました。上方落語はクスグリ豊富です、江戸『船徳』を聞き馴れた御仁もご一聴をおすすめします。
もちろん師匠の『三枚起請』でさらに涼味もひときわ増して…増し…ええっと、いいんです、師匠は。ご健勝であれば。


文枝師匠ご本人については、大阪・日本橋の「山崎」という料理屋さんのサイトで『あんけら荘夜話』ほぼ全文をオンライン公開されておられ、女将さんがお好きなのでしょうね、けどいいのかなあ?こういうの、まだ絶版じゃないのになあ、版権とかヤヤこしくないのかなあ、などと思いつつ、とても大部の資料を入力しておられ、ご関心のある向きにはご一読をおすすめします。戦後の壊滅寸前だった上方落語のいきさつと復興の様子が偲ばれ、さらに師匠の半生までが概観できる大変オトクな資料となっております。よかったら、文枝師匠の年金の足しになると思って買ってください。


落語好きには筆マメなかたが多いようで、オンラインのあちこちでネタ原文をご披露いただいています。
本日の元ネタをば。
 船徳
 青菜
 三枚起請
ちなみにマクラやクスグリは上記の記載よりもさらに多うございました。そのネタひとつひとつを「文枝はここでこんなクスグリを入れていた」「米朝さんはここでこう笑いをとっていた」などと延々垂れ流しはじめるとやたら長文化いたします。今宵寄せていただいた客の特権ということで本日はご容赦いただきたく。
タワーマンションがぐんぐんそびえ建つ街中で、100年も前の浴衣姿のころの風情話で笑うひととき、というのも、なかなか当世風の熱帯夜の過ごしかたではあります。


贅をこらしたタワーマンション群を見上げながら、わたくし、ふと思いましたよ、果たして100年後に、これらの話芸がこのマンション同様残っているんだかどうだか。
祭り太鼓は、まだまだ、街中に響いております。
2004.07.20初出
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